がんばれ!東北!地域情報「グルメ」記事一覧

海鮮丼と海絶景を堪能する 女川~牡鹿半島ドライブ

2017年10月21日

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「おいしい海鮮丼を食べたい。そうだ、女川へ行こう!」と思い立って、宮城県牡鹿郡女川町の商業施設「シーパルピア女川 ハマテラス」に出かけました。2016年12月にオープンしたこの施設内には、海鮮丼がおいしいと評判の「お魚いちば おかせい」があります。休日には行列ができる人気店ですが、訪れたのは平日の14時頃だったので、すぐに店に入ることができました。早速、目当ての「女川丼」(写真)をいただきました。10種類以上のネタがぎっしりのっていて、そのどれもが鮮度抜群でおいしいこと!わざわざ来た甲斐がありました。このお店には、魚介を積み上げるようにのせた「特選女川丼」(お値段も女川丼の2倍)もあります。

おいしいごはんを食べた後、「シーパルピア女川」を散策しました。女川駅前から海に向かってレンガ道が開けており、その両側に様々な店があります。中庭や広場も整備されているので海を眺めながら寛いだり段ボールアートの作品を見たりしながら、のんびりとまち歩きを楽しみました。

 レンガ道を歩いて女川駅に向かうと、駅舎前に足湯を発見。列車を待つ旅行者や地元の方が浸かっていました。私も仲間に入れていただき、埼玉県から旅行にいらしたご夫婦や災害公営住宅に住むおばあさんとおしゃべりをして、心も体もほっこり温まるひと時を過ごすごとができました。女川駅は日帰り温泉施設を併設しています。清潔で明るく休憩所もある施設なので、列車を待つ間にひと風呂浴びるのもおすすめです。

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 帰り道は牡鹿半島を廻って石巻に抜けることにしました。牡鹿半島はリアス式の入り組んだ海岸線が続き、カーブを曲がるごとに入り江が現れます。かつては入り江の漁村が趣のある雰囲気を醸し出していましたが、現在はたくさんの工事車両が作業をしています。高台には新しい集落が作られていました。とはいえ、海の美しさは変わりません。夕日が海面を染める景色は素晴らしいものでした。牡鹿半島には歩くとクックッと音がする十八成浜(くぐなりはま)や360度の大パノラマを望める御番所公園などの見どころもあります。途中で日が暮れてしまい、それらの場所を見ることができなかったのが残念でなりません。けれども、夜道を走っていると幾度も野生の鹿に出会い感激しました。

 秋山質店のある郡山から女川町までは車で約3時間半、女川港から牡鹿半島南端のご番所公園までは約1時間半ほどです。日帰りのドライブも可能な距離ですので、お出かけしてはいかがでしょうか。

 
(画像提供:宮城県観光課/記事:島崎聖子)

宮城の明治村でタイムスリップ!明治の建築群とウナギを堪能して。

2016年10月22日

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 宮城県北東部の登米(とめ)市登米(とよま)町は、町の中央を北上川が流れ、東に北上山地、西に田園地帯が広がる自然豊かなところです。また、明治時代の洋風建築物や重厚な蔵造りの商家や鈎型小路、藩政時代の武家屋敷や史跡などが現存しており、「みやぎの明治村」と呼ばれています。古い建築物が点在する町を歩いていると、明治時代にタイムスリップしたような気分になります。
 まず、訪れてほしいのが国指定重要文化財の教育資料館です。明治21年(1888年)に建てられた旧登米高等尋常小学校の校舎で、洋風木造二階建ての優美な建物。中央の白いバルコニーや両端にある六角形を半分に切った形の昇降口が、モダンな雰囲気を醸し出しています。館内には昔のままの机や腰掛オルガン、各時代の教科書などが展示されています(入館料400円)。

20161022_01.jpg 教育資料館から徒歩約3分の水沢県庁記念館は、堂々とした入母屋造りの日本建築(入館料200円)。明治5年~8年まで水沢県庁舎として使われ、その後は小学校や裁判所として使われたそうです。水沢県庁記念館前の武家屋敷通りには、白壁の武家屋敷が並び、藩政時代を偲ばせます。
 武家屋敷通りを抜けてさらに3分ほど歩くと、警察資料館が現れます。こちらは明治22年~昭和43年まで登米警察署として使われていた建物。バルコニーが印象的な白い洋風建築で、警察署とは思えないほどオシャレな建物です(入館料300円)。警察資料館から続く蔵づくり商店街には、醸造蔵や大正~昭和期の洋館風の店もみられます。

20161022_02.jpg 散策をしながらレトロな史跡や町並みを見学したら、ウナギを味わってみては。かつて北上川ではウナギやナマズ、アユ、イワナなどの漁が盛んだったそう。警察資料館の向かいにある割烹清川は、約300年の歴史があるウナギ料理の名店。香ばしく、ふっくら柔らかな身が口の中でほろりと崩れて旨味が広がります。 
 田園風景と昔の街並みが残る登米町は静かで穏やかな時間を過ごせます。宮城の明治村までは東北自動車道築館ICから車で約45分、秋山質店のある郡山市からは約3時間です。を経て街並みの散策とおいしいウナギを味わいに出かけてみませんか。


(写真/記事:島崎聖子)

会津若松で人気の「麺屋ごんちゃん」、白ごま&黒ごまの担々麺を食べに行こう!

2015年08月19日

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 福島県会津若松市は歴史と文化が豊かな城下町ですが、ラーメンのおいしい町でもあります。ラーメンというと喜多方市が有名ですが、会津若松市と喜多方市のラーメンのルーツは同じともいわれており、会津若松市でも数多くのラーメン店が味を競っています。全国的に知名度が高いお店も幾つかありますが、今回は取引先の営業担当者に教えてもらった、地元の人に人気の「麺屋ごんちゃん」をご紹介します。

20150819_01.jpg 舌の肥えた会津若松市民に支持されるこの店のおいしいさの秘訣は、手間暇を惜しまずに作っていること。まろやかで深い味わいのスープは、げんこつを贅沢に使い時間をかけて丁寧に作ります。もっちりとしてスープによく絡む麺は、様々な業者の中からスープに合う麺を厳選したもの。茹麺機を使わずたっぷりの湯で泳がせて茹で、麺の味わいを引き出します。特に人気のメニューは、「白ごま」と「黒ごま」の2種がある担々麺です。「白ごま」はまろやかで濃厚、「黒ごま」は花椒粉が入っているため中華料理らしい独特の香りがあり、すっきりとした味わいです。この担々麺を食べるために、いわき市や関東方面から定期的に足を運ぶお客様もいるそう。ラーメンで人気のメニューは、豚の背脂を散らした「こってり麺」です。見た目とは異なり脂にくどさがないので、女性も好んでオーダーするそうです。

20150819_02.jpg 料理がおいしいのはもちろんですが、ご主人夫妻の人柄に魅かれて店を訪ねてしまうという面も。近くにある会津大学の学生さんたちが多く利用するのですが、卒業後に福島を離れてからも訪ねてきたり、家族を連れて食べに来たりするのだそうです。穏やかで温かいご夫妻の人柄が学生たちに慕われているのでしょう。そして、優しいご主人が作っているからこそ、おいしい料理になるのかもしれません。「仕事で失敗した時なんかは、奥さんと話をして担々麺を食べると元気が出るんだよね」と取引先の営業マンも言っていました。

 Brera秋山質店のある郡山から会津若松市までは、磐越道を通ると車で僅か1時間の距離です。会津若松市では9月21日~23日に、会津藩公行列などが行われる「会津まつり」が開催されます。お祭り見物をしながら、担々麺を味わってみてはいかがでしょう。

 
(写真/記事:島崎聖子)

仙台市営地下鉄北四番丁駅周辺で 和菓子とパンケーキのスイーツ三昧。

2015年05月28日

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 仙台市青葉区木町通の「元祖仙臺駄菓子本舗 熊谷屋」で期間限定の和菓子が販売されているという噂を聞き、買いに行きました。「すずめちゃん」という煉りきり菓子で、仙台市営地下鉄南北線で2014年12月6日から利用が始まったicsca(イクスカ)というICカード乗車券のキャラクターをモチーフにしています。販売期間は2015年5月20日まで、購入は一人3個までです。また、このお店では仙台・宮城観光PRキャラクター「むすび丸」の煉りきり菓子も販売しており、こちらは5月20日以降にも購入できます。「すずめちゃん」も「むすび丸」も本当に可愛く、食べるのがもったいないほど!目や頬、くちばしや三日月などの細かい部分も巧みに作られていて、しっとりとした滑らかな煉り切り生地が可憐さを醸し出しています。
 熊谷屋は仙台駄菓子を製造販売しているお店で、300年以上の歴史があります。2014年にテレビ東京他で放送された、仙台が舞台のアニメーション「Wake Up, Girls!」では林田藍里の実家として登場しました。伝統の仙台駄菓子の詰め合わせは種類豊富で小袋に入っているのでお土産にもよいですし、くるみがゴロゴロ入っており上品な醤油の香りと程よい甘さの「くるみゆべし」もおすすめです。「Wake Up, Girls!」とのコラボ商品も販売されています。

20150528_01.jpg 熊谷屋から徒歩約5分の場所に、パンケーキの専門店「pancake&cafe 38 mitsubachiR(ミツバチ)」があります。この店のパンケーキはバターミルクと蔵王の地養卵使っており、ふわっふわで、ハニーメイプルシロップ、ホイップバターも自家製です。「ちょっぴり大人なラムレーズンパンケーキ」や「パリパリチョコベリーパンケーキ」などのスイーツ系パンケーキの他に食事系のパンケーキも揃っているので、子供から大人まで、また男性にも人気のお店です。

20150528_02.jpg 熊谷屋と38 MITSUBACHIは仙台市営地下鉄北四番丁駅の近くなので、地下鉄を利用して行くとよいでしょう。2013年3月から始まった電動アシスト自転車の共同利用サービス、「仙台市コミュニティサイクル DATE BIKE」を利用して巡るのも一案です。38 MITSUBACHIから徒歩約5分の仙台市役所にも、DATE BIKEのサイクルポートがあります。仙台市営地下鉄のicscaは、2015年12月6日の東西線開業と同時に仙台市営バスと宮城交通バスにも利用できるようになり、2016年春にはSuicaとの相互利用も始まる予定です。Breraのある郡山市から仙台市まで、新幹線なら約40分、高速道路で約1時間30分と、東京よりもずっと近い距離です。市内交通も充実しつつある仙台市に、ぜひ出かけてみて下さい。


(写真:仙台観光コンベンション協会/pancake&cafe 38 mitsubachiR(ミツバチ)/記事:島崎聖子)

盛岡手づくり村で、作る楽しさ発見!雫石町内で、オシャレなカフェ発見!

2014年05月29日

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 岩手県の盛岡市と岩手郡雫石町の境に、御所湖という緑に包まれた美しい湖があります。先日、その御所湖畔にある盛岡手づくり村へ行きました。盛岡手づくり村は、盛岡の工芸や郷土食などの伝統技術を見学・体験できる施設です。施設内には15もの工房があり、陶芸や竹細工、藍染めなど様々な製作体験を行っています。中には、盛岡冷麺を生地づくりから盛り付けまで行って、作った冷麺をいただくというものもあります。製作体験と聞くと、つい子供向けと思ってしまいがちですが大人も十分楽しめます。どの体験でも、大人の方が「楽しかった!」と大感激するそうです。自分で作った工芸品は旅の記念にもなるのでしょう。各体験の所要時間は30分~1時間程度ですが、「そんな時間はない...」という方は、煎餅焼き体験をしてはいかがでしょうか。私も、今回僅かな時間しか滞在できなかったので、煎餅焼きを体験してきました。所要時間はわずか3分ほどで、生地を小さな麺棒で伸ばして数回裏返しながら焼くだけ。お店で売っているようなきれいな南部せんべいが出来上がります。焼き立てアツアツのところを食べられるのが嬉しいですし、1枚100円なので気軽にチャレンジできます。また、盛岡手づくり村の展示即売室には4000種類もの商品が揃っているので、お土産を買うにも便利な施設です。

20140529_shizukuishi01.jpg20140529_shizukuishi02.jpg 盛岡手づくり村で過ごした後、新緑の御所湖を眺めながら雫石町に向いました。ちょうどお昼になったので、雫石町内で食事をするところを探していたら...雫石商工会の向かいに素敵なカフェを発見しました。古い建物を改装したらしい雰囲気のある佇まいで、中に入ると白い壁の店内に可愛らしい家具が配置され、小さいけれどもゆったりとくつろげるお店でした。キッズスペースがあり、ベビーカーも入りやすい設計にしているそうです。家族の憩いの場にも、友人同士のおしゃべりにも、一人で静かに過ごすのにもよさそう。スープパスタや焼きカレー、パンケーキなどのメニューがあり、飲み物の種類も豊富でした。思いもかけない所にオシャレなカフェを発見して、ちょっと嬉しくなりました。御所湖は盛岡市から車でわずか30分の距離でアクセスも便利です。郡山から出かけるには遠いという印象もあるでしょうが、実は、東北道の郡山ICから盛岡ICまでは約3時間半ほど。郡山から日帰りで遊びに来る方も多いそうです。御所湖からは小岩井農場へも20分ほどで行けるので、小岩井農場まきば園へも足を伸ばして存分に遊び、つなぎ温泉に宿泊するのもよいでしょう。

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 御所湖の尾入野湿性植物園では、5月下旬~6月半ばに2万5千株ものカキツバタが見頃になり7月にはホタルが舞うそうです。これからの季節、さらに魅力が増す御所湖一帯へ、ぜひお出かけしてみてください。
 

(写真/記事:島崎聖子)

美味もホタルもおもてなしも! 小野小町ゆかりの小野川温泉。

2014年05月20日

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 アキヤマ質店のある福島県郡山市から車で約1時間30分の距離にある山形県米沢市は、伊達氏と上杉氏が居城を構えた城下町です。上杉神社などの史跡が点在し、米沢織りなどの伝統工芸や米沢牛、米沢ラーメンといったおいしい食べ物もあり、東北の人気観光地の一つでもあります。その米沢市内にある小野川温泉は、私の大好きな温泉地の一つ。米沢市街地から少し足を伸ばしただけで(史跡上杉家御廟から車でわずか10分余り!)温泉を楽しむことができるのです。温泉街には露天風呂「小町の湯」のほかに「尼湯」「滝湯」と3つの共同浴場があり、入浴料はなんと200円!足湯や飲泉所もあるので日帰りでも十分に温泉三昧できます。旅館と2つの共同浴場から3か所に入浴できる「夢ぐり手形」(1000円)を利用してもよいでしょう。小野川温泉は小野小町が病を癒したという伝説があり美人の湯といわれ、伊達正宗公や上杉藩主にも愛された温泉なのだそう。肌当たりの柔らかい湯で、入ると疲れが癒されます。

20140520_onogawaonsen01.jpg また、小野川温泉はお湯がいいだけではなく、おいしい味覚もたくさんあります。温泉のミネラルをたっぷり含んだラジウム卵は味が抜群。スーパーマーケットで買う温泉卵と、こうも違うのかとびっくりしました。蒸かしたてのおまんじゅうや、お豆腐屋さんの豆乳ソフトクリーム、源泉を利用して育てた豆もやしもおススメです。豆もやしは豆の付いた長いもやしで、大豆の旨みとしゃきしゃきとした歯ごたえが特徴。おひたしや鍋物はもちろん、ラーメンに入れてもおいしいですよ。そして小野川温泉といえば、足湯につかりながらいただけるラーメン!携帯電話で注文をすると、足湯までラーメンを運んでくれるんですよ。「足湯で食べる」というシチュエーションにワクワクして、ラーメンが殊のほかおいしく感じられます。

20140520_onogawaonsen02.jpg 小野川温泉に宿泊するなら、これからの季節がよいかもしれません。6月の第3週から11月の第1週までは毎週日曜に朝市が開かれますし、6月中旬頃から7月下旬頃まではホタルが飛び交います。小野川温泉は、ゲンジボタルとヘイケボタルとヒメボタルを一緒に見られる数少ない場所です。毎年開催される「ほたるまつり」では、ほたる茶屋が設けられたりイベントが行われたりしています。

20140520_onogawaonsen03.jpg 小野川温泉の一番の魅力は「おもてなし」だと思います。どの旅館の方も心遣いが細やかで温かく接してくださるので、実家に帰ったように安心して寛げるのです。宿泊する度に、ほんわかと温かい気持ちになれる温泉地です。のんびり宿泊した後は、米沢市から喜多方市、会津若松市へと抜ける観光コースもおすすめです。地元の人に人気の米沢の奥座敷を、ぜひ訪ねてみてください。
 

(写真/記事:島崎聖子)

秋田の名産、特産、文化を体験! 秋田県横手市の「秋田ふるさと村」。

2014年05月09日

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 ここ数年、ずっと気になっていた秋田県横手市にある観光施設「秋田ふるさと村」に、とうとう出かけることができました。秋田に出張をした際に、「食事ができるしお土産物なら何でも揃う」と地元の方に教えていただいた施設でしたが、なかなか行けずにいたのです。実際に訪ねてみて、その大きさにびっくり! 敷地面積は東京ドーム4個分もあり、食事とお土産だけでなく、東北最大級直径23mのプラネタリウムが楽しめる「星空探険館スペーシア」、トリックアートや室内アスレチックのある「ワンダーキャッスル」、秋田の工芸を展示し製作体験もできる「工芸展示館」、「秋田県立近代美術館」がありました。

20140509_yokote01.jpg まずは、ワンダーキャッスル内のトリックアートを体験してみました。まっすぐ立っているのに斜めに立っているように見える部屋(歩くとクラクラします)や、体が大きくなったり小さくなったりする部屋、空の上を歩いているように見える部屋や、小人になったように見える部屋など、楽しい仕掛けが盛りだくさんで大人も子供も楽しめます。そしてぜひ、写真を撮ってみてください!不思議な写真がたくさんできますよ。

20140509_yokote02.jpg お昼ご飯は「もぐもぐ広場」で、2013年の横手やきそば四天王の一つに選ばれた「井端屋」の「横手黒毛和牛やきそば」をいただきました。特産の横手黒毛和牛をのせたゴージャスな焼きそばです。甘くジューシーな黒毛和牛のおいしさに感激します。このお店は「横手やきそばグランプリ」の初代受賞店というだけあって、麺はもっちりしておりソースも抜群においしく、シンプルな「横手やきそば」も絶品です。

20140509_yokote03.jpg 「星空探険館スペーシア」は3/21にリニューアルオープンして、デジタルシステムの鮮明な映像が楽しめるそうです。また、「秋田県立近代美術館」では4/26~7/13に「中村征夫写真展」を開催予定です。今回は時間がなく、見学できなかったのが残念。この施設は全ての建物が通路で繋がっているので、雨の日でも傘をささずに巡ることができます。「次に来るときには十分な時間を確保して、全ての施設を見学しよう!」と思いました。4/19(土)から屋外の「チューチュートレイン」も再開、広い敷地には外遊びの遊具も揃っているので、屋外レジャーも楽しめます。
 仙台市から約2時間、福島市からは約3時間、郡山市からは約3時間半の距離ですので、日帰りも可能です。岩手県西和賀町の湯田温泉など近くには温泉地もあるので、温泉に宿泊して家族レジャーを楽しむのも良いでしょう。
 

(写真/記事:島崎聖子)

「鳴子のお米と野菜のおいしさを知ってほしい」 田園の中に建つ、古民家風農家レストラン。

2014年04月14日

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 4月のある日、宮城県大崎市にある農家レストラン「土風里」に伺いました。鳴子温泉郷の一つである川渡温泉にほど近く、美しい田園風景の中に建つ古民家です。「土風里」と書いて「どっぷり」と読むこの名前は、「土(地元住民)と風(旅人)が一緒に楽しめる空間で、故郷のようにゆったりと過ごしてほしい」との想いからつけたのだそうです。自分が育てたお米と野菜のおいしさを味わってほしいと始めたので、とれたての野菜を使ってその日の分だけ料理を用意します。また、異なる人が味付けをするとコース料理全体の味のバランスが崩れてしまうので、おかみさん一人で全ての料理の味付けをしています。だから、完全予約制。昼食のみの営業です。確実に食べに来てくれる人のために一食一食丁寧に作った料理を提供する、隠れ家的なお店です。しかも、看板を掲げておらずお店の場所も分かりづらい。「何度も看板を作るんだけど、風に飛ばされちゃうのよ」とおかみさんは笑います。そういえば道端に壊れた看板が転がっていたような...。

20140414_農家レストラン01.jpg この日いただいたのは、ふきのとう味噌の田楽、菜の花の和え物、トマト入り玉子焼き、焼きキノコの和え物、干しヤーコンの酢漬け、など9種の野菜料理とお漬物、たっぷりの煮干しでだしをとった具だくさんのお味噌汁とご飯です。たっぷり野菜がいただけて、野菜それ自体のおいしさを味わえました。美味しい野菜を使っているのはもちろんですが、野菜嫌いの子供も平らげるというほど誰にも食べやすく工夫されており、味のバリエーションが豊富です。どれもおかみさんのアイディアと長年磨いてきた料理の腕を感じる料理で、食べるとホッとして、しみじみと体に染み入るおいしさでした。
 古民家を改装した落ち着いた雰囲気の店内、鳴子のこけし職人に特別につくってもらったこけしの雛飾り、窓の外に広がる田園風景もこの店の自慢です。訪れた時には、店に向かう坂の斜面に可憐なフクジュソウの花がたくさん咲いていました。田植えが終わった頃には、青い空を映す水田と緑の稲がどこまでも広がる美しい景色を見ることができるのでしょう。

20140414_農家レストラン02.jpg 2008年の岩手・宮城内陸地震に続いて東日本大震災が起こり、宮城県北部地域は復興への長い道のりを歩んできました。「鳴子の食のおいしさを伝えることで地域の活性化に繋がれば」との思いで続けている「土風里」のお料理をぜひ食べに行ってみてください。大崎市の鳴子温泉郷一帯は、これからの新緑の時期こそおすすめです。新緑の鳴子峡の散策も爽快ですし、鳴子温泉郷にある5つの温泉地の湯めぐりも良いでしょう。オニコウベスキ場で、パターゴルフや釣りなどグリーンシーズンのレジャーを楽しんでも。そういえば、ゴールデンウィークには鳴子ダムにこいのぼりが掲げられるそうです。鳴子温泉は福島県郡山市からは車で約2時間半、宮城県仙台市からは車で約1時間半ほどの距離です。ゴールデンウィークのドライブにも丁度良い距離ではないでしょうか。

 
(写真:宮城県観光課提供/記事:島崎聖子)

町並みに歴史が刻まれている喜多方

2013年12月16日

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10月のある日、福島県郡山市のアキヤマ質店を経由し喜多方市へ出かけました。喜多方は蔵のまち、ラーメンのまちとして有名です。まずは、蔵の町並みが残る「おたづき蔵通り」へ向かいました。酒蔵、味噌や醤油の醸造蔵、蔵を利用した土産物店やカフェなどが点在します。喜多方の町並みの特徴は、当たり前の風景の中に歴史が感じられること。歴史的建築群を観光資源としている町の多くは保存や整備が行き届いていますが、喜多方では市民の生活と共に残されてきたそのままの風景が見られるのです。

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ふと入り込んだ路地や商店街から離れた場所にも、今も現役の古い蔵が佇んでいます。足の向くままゆっくり散策をして、情緒ある風景を見つけてみてはいかがでしょう。そして、町の探索の途中でおなかが空いたらラーメンを。福島県はラーメン王国で、白河ラーメンも有名ですが喜多方ラーメンのブランドは全国区、120軒ほどのラーメン店があります。どの店のラーメンもあっさりしているので、1日に3軒くらいハシゴができそうです。

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郡山市のアキヤマ質店から喜多方市までは1時間ほど、会津若松市からは約40分、ぜひ足を伸ばしてみてください。同じくラーメンで有名な山形県米沢市からは、国道12号線を通って約1時間です。喜多方から米沢市に抜けてラーメンの食べ比べというのもよいでしょう。福島の復興のためにも、お出かけのルートに喜多方を組み込んではいかがでしょうか。
 
(記事・写真/島崎聖子)

亘理の「はらこ飯」が仙台で食べられる!

2013年10月02日

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秋、はらこ飯の季節が訪れました!仙台市本町にある「あら浜」には、旬の「はらこ飯」を味わおうと連日行列ができています。「あら浜」は「はらこ飯」の本場である宮城県亘理町で30年続いた名店ですが、東日本大震災による津波で閉店を余儀なくされ、2012年1月から仙台店で営業を再開しました。「当時は、もう店なんてできないと思いました。家も店も失い、あの状況ですぐにがんばろうと思えるほど強い人は、いないと思います」と店長の塚部慶人(ルビ:よしひと)さんは言います。避難所から仮設住宅へという不自由な生活の中、それでも再開を決意したのは、仙台三越店からの出店依頼や常連客の強い要望があったからです。「大変だったこと?何から何まで...ありすぎて話せない。体力的にも限界ですね(笑)」そう言いながらも、毎日詰めかける大勢の「あら浜」ファンのために腕を振るっている。ぷりっぷりのいくら、脂ののった鮭の切り身、そして噛みしめるほどに旨味が口に広がるご飯!祖父母の代から受け継がれてきた「はらこ飯」は健在です!「はらこ飯」は9月~2月中旬までの季節限定メニュー。期間中にぜひ、食べてみてください。

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旬魚・鮨の店 わたり あら浜
住所:宮城県仙台市青葉区本町1-10-15
電話:090-7071-9461


(記事・写真/島崎聖子)

復興のカタチ(1) ~岩手県・普代村~

2013年08月05日

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風光明媚な北三陸

 盛岡市から車で約2時間30分。向かったのは普代村だ。隣接する田野畑村とともにこの一帯には、北三陸を代表する景勝地が点在する。高さ200mの断崖に奇岩怪石、ダイナミックな海岸線を見渡せる「北山崎」、北緯40度のシンボル塔、白亜の黒埼灯台、展望台といった見どころ満載の「黒崎」など、夏にはぴったりの場所ばかりだ。

プレハブで営業再開した漁師の食堂

 この日は好天に恵まれ、美しい景色を堪能できた。お昼となったので、目当ての食堂「魚定」に向かう。ある雑誌で沿岸特集が組まれていたのを目にし、魚定の豪華な海鮮ラーメンに心を奪われ、ぜひ一度口にしたいと思っていたのだ。お店は普代村の大田名部漁港のすぐそばにある。到着すると、地元客らしき方が何人もテーブルに座り生協の様子。迷わず頼んだ磯ラーメンは、海の香りに包まれた絶品の味わいだった。うに、大海老、ホタテなど10種類以上の魚介は漁港で揚がった新鮮なものばかり。一気にスープまで飲み干したあと、店主の太田定治さんの話を聞いた。
 「これからの時季は定置網にいろいろな魚がかかるからねぇ。みんなに普代の海の幸を楽しんでもらいたいよ」
と話す太田さんも漁師。震災時には店が流され、現在ではプレハブの仮設店舗で営業中だ。店舗横に掲げられている木彫りの看板は震災後しばらくして発見されたもの。営業再開へ向けたメッセージのように感じられたという。

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 現在は夫婦で切り盛り。環境面ではもっといろいろなものを揃えたいはずだが、そんな憂いもなんのその。おふたりは明るく、みんなに食べてもらえるのがうれしいと話す。
 焼き魚や刺身の定食など種類も豊富にあったので、またいずれ訪れ、味わってみたいものだ。

昔から地元民に愛される店

 帰りには普代駅近くの老舗菓子店「三船製菓」に立ち寄り、この土地では慣れ親しまれた「あいすきゃんでぃ」を購入。ひんやりとした昔懐かしい味に癒される。普代駅構内には「深渡商店」という駄菓子や生活雑貨を取り扱う店もある。ここのおでんは、駅を利用する学生らにとって、いってみれば"おふくろの味"。震災の前も後も、変わらずにこうしておでんがあることに、安心感を抱く人も多いのではなかろうか。

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 あたりを一通り巡って家路につく。今や空前の「あまちゃんフィーバー」に湧く北三陸。古き良き港町の風景を心に焼き付けながら、継続する勇気・根気の大切さを改めて感じた旅であった。


(記事・写真/高橋拓磨)