郡山の質屋からおトク情報発信中

知っているようで知らない「質屋」の話 vol.4

2017年12月14日

機能性・デザイン・堅牢なつくり+αがうれしい

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1953年に誕生した、ロレックスのサブマリーナー。前々回のコラムでは、防水性や計測機能をはじめとするダイバーズウォッチとしての優れた機能性について、前回のコラムでは「ミドサブ(116610LV)」の文字盤とベゼルの美しさについてお話ししました。

機能性、デザイン、堅牢なつくりの三拍子がそろったミドサブ。2017年現在、サブマリーナーは非常に高い金額で取引されています。中でもミドサブに至っては、定価以上の価格で販売されているものもあるほどです。

そうして、ミドサブに第4の魅力が生まれました。そうです。投資目的としての活用度の高さです。ブレラ質アキヤマは福島県の郡山にある質屋ですが、「いくらで買取してくれますか?」と売りに来る方、「ミドサブが欲しいけれど、置いていますか?」と買いに来る方が、地元はもちろん、遠くは170kmも離れた栃木県佐野市からご来店されたこともあるほどです。ミドサブの取引は、遠方からお越しになる価値が確かにあると思います。




本当にあったミドサブ「16610LV」のお話

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ロレックスをお持ちの方なら、誰もが一度は「今、これを売ったらいくらになるだろう?」と考えたことがあるのではないでしょうか。先日、ブレラ質アキヤマに来られた男性のお客様もその一人です。現行のミドサブの1つ前の型である「16610LV」を持っており、「10年前くらいに買った当時は、60万円するかしないかだったよ」とのことでした。

そのミドサブは未使用とはいえないまでも非常によい状態だったこともあり、私が出した査定額は90万円。新品で買った60万円のミドサブが10年経った今、1.5倍の価格に上がったのです。お客様はすごくびっくりされていましたが、改めてミドサブの価値を感じられたのでしょう。「息子が大きくなったら譲ろうと思ってね」とおっしゃって、結局お売りになりませんでした。それとは別に、以前から探していたロレックスのデイトナ(こちらも非常に人気のモデルです)をお求めになって帰って行かれました。

価値あるブランド時計が、親から子へと受け継がれる――とても素敵なことですね。時計は、よい状態で長持ちさせるのが一番。そのためにも「定期的なメンテナンス」が欠かせません。次回は、腕時計の「オーバーホール」についてお話ししたいと思います。(続く)