がんばれ!東北!地域情報

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宮城県丸森町で発見!お宝だらけのお屋敷に 遺跡のような石のオブジェ

2017年01月25日

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 宮城県最南端の丸森町にある蔵の郷土館齋理屋敷は、江戸時代後期から昭和初期にかけて七代続いた豪商「齋藤屋」の屋敷跡です。代々の当主が理助と名乗ったことから「斎理」と呼ばれるようになりました。この斎理屋敷では、雛まつりや端午の節句、約1000基の灯篭に明かりが灯る斎理幻夜など、年間を通して様々な行事や特別展も行われ、たびたびテレビなどで紹介されます。それで、なんとなく知っているような気持になり、これまで見学したことがありませんでした。
 ところが先日、丸森町で見学をしてびっくり。通りに面した店舗の奥にはいくつもの蔵、大きな居宅や石風呂、洋風建築などたくさんの建物があり、入れの行き届いた庭が広がっていました。敷地面積は6535㎡で、12カ所の建造物が国の登録有形文化財に認定されているのだそうです。それぞれの建物内には様々な事業で使用した道具や資料のほかに、美術品や工芸品、衣類や家族の写真などが展示されていて、往時の齋藤屋の繁栄や人々の暮らしが偲ばれます。蔵の壁には使用人の落書きなどもありました。意匠を凝らした建物と庭の美しさにも魅了され、鳥の声だけが響く静けさの中、いつまでも屋敷の中に座っていたくなりました。
 2月3日(金)~3月26日(日)には春の企画展「齋理の雛まつり」が開催されます。40畳の座敷に、享保雛や古今雛など代々伝わるお雛様の段飾りを披露されるのだそう。この機会にぜひ訪れてみてください。
 齋理屋敷で館長さんから伊達冠石の採石場に石のアート群があると聞き、私はその後、大蔵山に向かいました。伊達冠石は2000年前に地表に現れた安山岩の一種です。とても硬質な石で、年を経るにしたがって色合いが茶色に変化するとのこと。墓石などにも利用されるほか、世界的な彫刻家イサム・ノグチ氏が作品の素材として使用したことから、多くの彫刻家からも注目を集めるようになりました。
 山道を登って採石場に行くと、突然視界が開けて巨大な石のオブジェが現れました。人の姿はなく、広大な空間を風が吹き抜け、まるで古代遺跡のような迫力です。異空間に迷い込んだような不思議な気持ちになりました。この場所にはアーティストたちが集い、ワークキャンプや音楽会、ガイドツアーなども行われていると聞きます。旅行ガイドブックにもあまり掲載されていないとっておきの場所を発見したようで、とても嬉しくなりました。
 秋山質店のある郡山市から丸森町までは、東北自動車道を利用して国見ICから国道349号線を通り約1時間です。また、福島駅から阿武隈急行線を利用して行くのもおすすめです。車窓から阿武隈川の美しい風景を眺めることができます。暖かくなったら、丸森町へ出かけてみませんか。

 
(写真/記事:島崎聖子)